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2008年6月 9日 (月)

CAD図面のPDF形式による電子納品

北海道において国土交通省(北海道開発局)発注工事の電子納品が本格化してからかれこれ6年が過ぎようとしています。

私はこれまで大小100件を超える現場の支援や指導をさせていただきました。

電子納品業務が始まった当初、電子納品に関する手法そのものがわからず基準・要領(案)解説や電子納品支援ソフトの操作方法等を含めた指導が多かったように思います。



先日、毎年支援させていただている舗装会社の現場代理人さんから電話をいただきました。

最近受注した工事の電子納品に関し監督員と事前協議した際

「完成図面はPDF化し、完成図面フォルダ(DRAWINGF)に格納するように」

と指示があったとの事です。



今までもそうですが、私が支援させていただいた現場では受注者が発注者から受領する図面はCAD製図基準に準拠していないものがほとんどです。

ちなみにその多くはDWG形式です。
私がP21形式で受領した図面を見たのは高規格道路の現場でした。

今までは監督員と事前協議の結果、電子納品成果物CD内の完成図面フォルダには格納せず、オリジナル形式(DWG形式)のままその他書類(OTHRS)に監督員と協議した任意フォルダを作成しその中に格納していました。


現場代理人さんが今回私に確認したかったのは完成図面をPDF化し、しかもそれらファイルを完成図面フォルダに入れる妥当性の確認でした。




「この方法は妥当か?」

と聞かれれば私は

「妥当ではありません」

と答えます。



実際の工事におけるCAD図面取り扱い運用方法については「CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)平成17年8月」に詳細が書かれています。

また「北海道開発局における電子納品に関する手引き(案)平成19年3月」にも記載があります。

完成図面フォルダに納品する形式はSXF(P21)形式となっています。


もしPDF形式で納品するのであれば、P21形式以外のオリジナルファイル形式で納品する場合と同様、その他書類(OTHRS)フォルダに格納して良いのではと考えます。




PDF形式のファイルを完成図面(DRAWINGF)フォルダに格納すると電子納品チェックシステムでチェックすると

「【注意】CADファイルのファイル形式が「P21」でないため、レイヤチェックを行いま
せん。」


のエラーが発生します。


しかし、今回監督員さんの指示によると、このエラーは【注意】なので無視できるとの事でした。


私が今回気になったのはPDF化する件もそうですが、それをあえて完成図面(DRAWINGF)フォルダに格納する妥当性が良く理解できません。


しかし受発注者間事前協議の結果なので今回の完成図面はPDF形式で納品する事にします。


実際他現場でも同様の事があるかと思いますが、皆さんのご意見をお聞かせ頂ければ幸いです。


それでは。

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コメント

今回のケースは、監督員との協議(協議というより指示に近いと感じた)により、納品フォルダの運用が「なんでもあり」になれば、CALS/EC3要素の『情報の電子化』、『通信ネットワークの利用』に不可欠な”標準化"に水を差す結果になるのは目に見えています。

北海道開発局の手引きでは、DRAWINGF¥OTHERS内には、CADオリジナルファイルを格納と明記されています。

今回のケース(監督員の、図面の閲覧と印刷を簡便にしたいとの要求が背景と思われる)から、私は打合せ簿を鑑として添付の上、MEETに格納が相応しいと判断します。

投稿: だいひまじん | 2008年6月 9日 (月) 14時17分

■だいひまじんさん
コメントありがとうございます。

北海道開発局の手引きにあるDRAWINGF¥OTHERS内にオリジナルファイルを格納する場合は、前提としてSXF(P21)が納品される場合と解釈できます。それは手引き(案)「3-6-6 完成図のオリジナルファイル」の「(2) オリジナルファイルのファイル形式と命名規則」に記述があります。

仮にSXF(P21)ファイルを納品せずオリジナルファイル形式のみをDRAWINGF¥OTHERS内に納品する場合、管理ファイル作成が不要のため電子納品チェックシステムによるチェック対象とならないため命名規則の正当性判断は作成者に委ねられます。

私としてもだいひまじんさんが後述された「打合せ簿を鑑として添付の上、MEETに格納」に納品図面の閲覧性が考慮できます。(ライフサイクルを考慮した再利用性には少し難を感じますが・・・)

投稿: 仕事マン | 2008年6月 9日 (月) 17時27分

関東では、普通のことです。
今回発表された新しい要領でもPDFの有効性は・・・。

図面をPDFで納めることは大賛成です(この話をすると長くなるので省略)。後は、どのフォルダにしまうかですが、実際に検索する立場から考えれば、DRAWINGFが妥当でしょう。エラーは一貫性のものですが、成果品は構造物が壊れるまで利用しますので。

投稿: 主義 | 2008年6月 9日 (月) 22時55分

■主義さん
PDFの有効性については私も良く理解できます。
また、元来完成図面なのですから形式はともかくとしてDRAWINGFに格納する事も妥当だと思います。

結論を言うと、基準・要領(案)と実運用における解釈が発注部署ごとに違う場合が多いことと、チェックシステムを通した際のエラー対応の判断が監督員によって違う点が問題かと思います。

投稿: 仕事マン | 2008年6月 9日 (月) 23時04分

その通りですね。
要領を作っている方々は実際電子納品をやったことがあるのか疑問に思うこともあります(笑)
電子納品ソフト開発者でも同様の話を耳にしますが

投稿: 主義 | 2008年6月11日 (水) 01時09分

■主義さん
机上の理論と実践では大きな隔たりがあるという事になりますね。
電子納品ソフト開発者の方も同様です。

現場実務経験者が監修したソフトはそのユーザインターフェースに触れるとすぐわかりますね。

現●編●長はそのポイントを捉えているソフトだと私は思っています。

投稿: 仕事マン | 2008年6月11日 (水) 02時04分

結局、発として図面を使うのは「見る」ときだけで、「再利用」することを考慮していないということでしょう。

PDF図面をどこに入れるか、図面であれば、DRAWINGfで良いと思います。MEETやOTHRSだと探す必要があります(大したことじゃないですが)。
でも、であれば先ずは要領を改訂するべきでしょうね。

今後、この方針が一般化されれば、p21での図面提出は無くなるのではないでしょうか。
DRWINGFにPDF or p21図面
DRAWINGF\OTHRSにオリジナル図面
となります。p21よりPDFの方が楽ですからね~。
後は分かりやすいレイヤ構成で図面を作成すれば問題は少なくなるでしょう。

最後に監督員の一声で、モノが変わるのは納得いきませんね、そんな適当なモノを国として作らせているなんて・・・。

このままでは、p21は化石に成ってしまいます。

投稿: キタノミナト | 2008年6月11日 (水) 08時32分

■キタノミナトさん
結局その場限りの閲覧性を優先している感があります。
それだったら別CDに日本語のロングネームファイルで納品した方がわかりやすいと思います。
(過去にそうした事があります)

わざわざライフサイクルを考慮した命名規則やレイヤー構造等は全く無意味と言えます。
また基本的に監督員さんの一方的意向で納品形式が決まるのであれば、基準・要領(案)は不要ですし、それを指導・支援する資格者もいらない事になります。

結果的にP21は葬られてしまうのでしょう・・・

投稿: 仕事マン | 2008年6月11日 (水) 09時42分

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